ぱそみ

山岸をはじめて読んだのは中学生のときで、『日出処天子』だった。
最初の感想は「うわっ、硬!」「四角っ!」
初めての人は彼女の線に慣れるのが大変かも知れない。
でもこれが魅力のひとつなのだー。
慣れてしまえば、山岸作品は外れがないのでついつい集めるはめになってしまう。
彼女のマンガは描写が淡々としているというか、あまり動的じゃない。
『日出処』も最初はバストアップばっかりだ。
でもそのなかで突然、人間イジキタナーイ部分を的確に描き出すときがあって、
どきっとしてしまう。
これは現在ダヴィンチで連載中の『テレプシコーラ』でもよくみられる。
このことも私が山岸マンガを読むときの楽しみひとつだ。
『天人唐草』という短編は(今回レビューする短編集とは別のに収められている。)
女ならなんらかの形で心に残る、というか考え込んでしまう作品ではないだろうか。
これは中学生くらいに読んでおくべきでした。
そんなわけで、中学生ぐらい、いや年令問わず女の子にすすめたいマンガだな。
ホントにもっと早くから山岸読んでおけば良かったなと思う。
もちろん男の人にも読んで欲しいよ。