禁忌というものがある。それは触れられざるものであり、またそれに傾倒していることがばれてしまえば迫害を受けることになるものだ。だがそれと同時にそれは触れてはならないが故に僕達の眼には眩しく映る。
子供の頃の禁忌とはなんであったかと問われればその答えは一つしかない。そう、それはエロスだ。年を取れば取るほどそれは許容されていくものだが子供の頃にそれに傾倒しているのがばれてしまうのは大変なことだ。だが、僕達はそれを求めることをやめることはしない、何故ならそれが人のサガだから。
ではボンボンにおけるエロスをふりかえってみよう。僕の時代におけるボンボンのエロスといえば「ゴエモン」や「ウルトラ忍法帳」だ。子供心に興奮したものだが、やはり絵柄的にも内容的にも現代的とは言い難い。そこで挙げられるのが今回取り上げる「ネギま!?neo」だ。繊細な絵柄をもち、原作の雰囲気をしっかりと残したこの作品は現代のボンボンっ子のエロスへの欲求を満たすに違いない。
マガジンを読めばいいじゃないかという声もあるだろうが、それは少し待って欲しい。あの年代の少年にとってマガジン・ジャンプ等を読んでいるというのはそれだけでエロエロ魔人の烙印を押されてしまうものなのだ。その意味でもこれがボンボンに載っているという意義は大きい。なにより現代のボンボンっ子が「お前、嫁誰だよ?俺か?俺は早乙女ハルナちゃん!」などとクラスで嫁談義に華を咲かせているのは微笑ましいではないか。まったくこの恵まれた環境が羨ましい限りである。