21号
- 小畑健版ボーボボ&澤井啓夫版DEATH NOTE
- ジャンプ企画マンガ第4弾。今までは本編の番外編だったが、今回は前号のそれぞれの連載作をネームはそのまま作者を入れ替えて作画している、かなり実験的な企画。小畑版ボーボボは別にどうってことない。小畑の画力がすごいのはすでに承知だし、澤井のネームが独特過ぎて『ただ単に絵が細かいボーボボ』でしかない。うまいけどネームを壊すまではいたらず。小畑は初連載がギャグなのにギャグに向いてないみたいね。特筆すべきは澤井版DEATH NOTE。あれほど完成度の高いネームをここまで破壊しつくすとは。DEATH NOTEをボーボボキャラがやっているだけなのに笑える。まあ、シリアスなほうがいじりがいがあるのはあるとしてもおもしろすぎる。澤井の画力というかキャラ造型のセンスというか想像力というかの素晴らしさを改めて感じた。あと、やっぱマンガって本当絵が重要なんだと思った。当たり前なんだけどなぜか『マンガ批評』では無視されててそれはいかんと反省。ま、絵のことわかっている人じゃないとできないというのはあるが。というわけで企画者の意図とは別なところでいろいろ考えちゃいました。
- DEATH NOTE
- 今号一番出来がよかった。これまでのは単なる前ふりでしかなかったのか?と思わせるほど今後に期待を持たせる展開。あと同性同名のルールとか設定のだし方も絶妙でしたな。これほど完成度の高いネームを週刊誌でやってるのはほんと凄い。しかも連載開始以来トップギアを維持し続けているのって少年誌では珍しい。大場つぐみって頭いいなあ。
- 銀魂
- 掲載順が安定してきてほっとしてます。今回は珍しく泣けるストーリー。でも空知はデビュー作の『だんでらいおん』でもこういうカラっとした泣き話を書いていたので実はこっちが真骨頂かもな。1話完結の形態が馴染んできた。
- BLEACH
- ここまで引っ張られると逆に市丸ギンは無罪のようにおもわれるな。アバライが脱走しているあたりむしろ味方かもしれんな。これまでの伏線はミスリードを誘うためとか。どうせルキアとも繋がるだろうし。ってことは真犯人は・・・
- 少年守護者
- ひどい。話の基軸は王道なのに無駄なキャラやギャグのせいでネームがごちゃごちゃしすぎて読みにくい。本人は『銀魂』とか『武装錬金』みたいなことやりたいのかもしんないが、圧倒的にセンスが足りない。っていうかその二つもけっこう苦戦を強いられているのになあ。
- 無敵鉄姫スピンちゃん
- 第1話以来一番おもしろかった。この人ギャグのセンスとかはわりとどうでもいいんだけど、このタイミングでそういうこというかあ、的なギリギリのネームがすごくうまい。読んでてかなりハラハラします。なんだか作風はまったく違うけど往年の『幕張』を思い出します。毎回この水準のネームなら。
- 総評
- ジャンプは今年に入って他の迷走する他の少年誌を追い離し名実ともに少年誌の王様に返り咲いた感がある。が、今週はかなりレベルが低かった。だって『HUNTER×HUNTER』も『スティールボールラン』も『ピュ−ッと吹くジャガー』も『NARUTO』もないんだぜ。おもしろさは半減以下っすよ。まあ荒木先生はいいとして冨樫はもうゲームやめさせろ。つうかこうなることはわかってたんだから編集部もパワプロ企画通すなよ。雑誌って充実作が一個載ってるか載ってないかで全然印象違うのね。あ、当たり前のこと言っちゃった。
さてこのホームページリニューアル第1弾はどうでしたか?まだまだ手探りしてますが、みんながんばりますので暖かく見守ってください。あ、忌憚なき意見は歓迎なのでせっかくのはてな、コメント欄にどうぞ。(丸木戸茶度)