今日のお題はブックオフです

 作家にお金が行かず(出版社はどうでもいい)店と客の間でしかお金が行き来ししない古本というシステムは、本当に漫画のためを思うならあまり利用すべきではない。でも漫画に熱心なひと達のほうがブックオフ等の新古書店をよく利用するのです。理由は二つ、一つは現在の流通システムだと古い作品が異様に手に入り難い(文庫本も数が多くなり過ぎて特定の本を探し難くなっている)。個人的にはドラゴンボール等を集めようとした場合、保存版しか選べずしかも通常版よりも値段が高いという現在の状況はかなりファッキンだ。そりゃブクオフ皆行くさってもんだ。もう一つはもっと簡単だ。今どき漫画に夢中になる奴なんて大抵金もってないからだ。
 つうわけで漫画読みにとって新古書店は渋滞を避けては通れない甲州街道なのだ。そゆわけで今日も元気にブックオフツアー。最近はワンピースと蒼天航路を百円で探しているのだがまあまずない。25巻セットが五千円でイトウで見つけたのだがそれで手を打つか。おお、サイファの全巻セットが630円!即ゲット。とまあこういうハンプティーダンプティー新古書店巡りの醍醐味。80年代少女漫画の傑作は比較的穴場。ま、読むやついねえんだろうな。需給関係で値段が決まるのが市場構造ってやつだ。デフレスパイラル〜推理の絆〜様様なのだ。
 そんなこんなでブクオフ行くとつい元の持ち主について考えてしまう。ワンピース、途中で集めるの断念したのかなあ、とかぼろぼろのファイブスターはもう読み返すことはないと判断したんだろうかとか、ヒカ碁全巻百円は見る度に盛者必衰の理を見い出すのです。また一度ブクオフの店頭にならんだのがもいっぺん棚に並ぶなんてことも多いンだろうな。漫画は買わなきゃ気がすまないという人の大半はぐるぐると巡回しているんだろうな。つうことは今までだったら本棚で死ぬしかなかった本が生き返るわけでそれは漫画本自身にとっては幸福なことかもしれん。
 ふと漫画から目を逸らせば退屈しのぎに立ち読みしている人、本売りに来て『えー!十円?まじかよ−』とかうるさい大学生、目をパティシエにして本棚で獲物を探す御仁やらで通り抜けるのもままならない。こうして見ると漫画の置かれている立場は文化として恵まれていると感じるのだ。そう感じることは悪くない。つうかそんなこと書いてたらまたブックオフ行きたくなった。夜の散歩がてら近所のブックオフに行ってみるか。 
(最近つけ鼻をつけたら「付ける前となにも変わんない」と爆笑されたほど鼻が大きいことで有名な丸木戸茶度)