秋田書店ＢＪ漫画祭

なんだかよく分からないタイミングでブラックジャックがアニメ化されてＴＶ放映されますね。どうでもいいけど食事時に手術シーンとか流せるんでしょうか。それに乗じて秋田書店が「秋田書店ＢＪ漫画祭」と称して他作家によるリメイクやリバイバル掲載を行うとのこと。まず先陣を切ったのが月刊サスペリアミステリーに載った「ブラック・ジャック Ｍ」。ブラックジャックが何故か殺人事件の謎に挑むという斬新且つ微妙な企画です。詳しい内容は省きますが、少女漫画のタッチで描かれたＢＪもしんどいんですが、言動にブラックジャックのポリシーが感じられないのが萎えさせてくれます。簡単に総括すると全てにおいて微妙でした。ハイ。
そして少年チャンピオンにカオシックルーンの山本賢治による「ブラック・ジャック〜黒い医師〜」が載りました。こちらはプロット自体は既存の話のリメイクでしたが、ヤマケン補正で見事に別物となっています。まずカオシックルーンからヒロインの夏樹ハカナがゲスト出演してます。カオシックでは奇跡の生還を遂げた彼女ですがこっちでは本当に死亡。何の救いもなく。…山本先生、スターシステムってこういう使い方はしなかったと思います。そして原作だともうちょっと憂いみたいなのを見せるところでただ人間の傲慢さを見下してるだけに見えるヤマケンＢＪ。なんか話の性質がＢＪより笑うせぇるすまんに近くなっちゃってます。タイトル通り黒くするとはヤマケンもなかなか律儀な男ですね。
どちらもリメイクとしてならそれなりに評価できますが、「ブラックジャックで盛り上がろう」という企画としては色々間違ってると思います。これだから秋田書店は一味違いますね。次はヤングチャンピオンで青池保子、田口雅之が描くそうです。漫画読みにはかなり期待させる話ですが、一般層にＢＪを、あるいは秋田の雑誌をアピールする効果はほとんど無いでしょうね。「何がしたいのか」とかは僕はもう言い飽きてるので、さらなるＢＪワールドの明後日の方向への発展のみに期待したいと思います。（毎日鶏肉料理食べたいコクダイ）