アオバ自転車店

アオバ自転車店 01 (ヤングキングコミックス)

アオバ自転車店 01 (ヤングキングコミックス)

並木通りアオバ自転車店からリニューアルしてアオバ自転車店となり、その一巻。

自転車マニアトークの始まる漫画じゃないから皆読めるよー
何のかんの言ってもほとんどの人が毎日目にして、触って、乗っている自転車についてとてもいい目線で物を見て描かれている。
話題にでてきたり、マンガにでてくるような自転車というとスポーツバイク、いわゆるロードレーサーなどが連想されそうなものだけどどうかな。確かにこの作品で最初に取り上げるのもロードバイクだったけれど。シリーズ全体としては基本的にスポーツバイクでバリバリといったノリではなくて、

「ほとんどの人が乗っている自転車」

としての自転車を大事にして、自転車と人とのかかわり、自転車でつながる人の心、自転車をきっかけに広がる誰かの世界などについて暖かく描いてある。自転車に関わる人の笑顔が素敵。自転車好きの人間としてみても自転車マンガにこういう描き方があるんだな、と思わされる作品。みんな読んでみよー

一話はシリーズとしては珍しく普通にロードレーサーのお話。
スポーツバイクというと一部の自転車バカが自転車なんかにばかみたいな金をかけて乗るもんだ、というようなイメージがあるかもしれない。確かにちゃんとしたスポーツバイクは高価で、普通のママチャリが一万円なら15万円、20万を軽く超える自転車なんて狂気の沙汰かもしれない。
それを普通のサラリーマンが「風になる」なんて今どきロマンチックなフレーズにつられて買って乗ってみる。
それがなぜ高価なのか。そしてその理由がわかってもそこまでしていい自転車に乗る価値があるのか。そんな答えをくれる、わけじゃなくて、それを読者に語りかけて問いかけながら、自転車の魅力を伝えてくれる。
そんな感じ。