21・22合併号 秋田書店

スポーツ実録まんが アスリート[原作/二宮清純 漫画/井上正治
どこの雑誌もやるスポーツ選手のドキュメンタリー漫画。今回は松坂大輔。この手の漫画の多分に漏れずおとなしい内容。“作品”というよりは“企画”なので何かを求めるのは酷ですが。
番長連合[阿部秀司]
相変わらず致命的に動きの見えない絵を除けばなかなか盛り上がってきてます。今は台詞からだけでも理解できる範囲で話が進んでいるからなんだけど。このまま会議や交渉がメインでケンカはたまに、とかなればいいのに。
アイアンジョーカーズ[脚本/ほそのゆうじ 漫画/有賀ヒトシ
設定・世界観の説明がメインの回。第2話は説明と伏線張りに終始してほぼ会話だけ、っていう作品が多い中、しっかり山場を作っているのは良いことだと思います。ただ、下ネタ絡みの語呂合わせはサムライジの轍を踏みそうなので正直止めて欲しい…。
無敵看板娘佐渡川準
正直、サソリのネタは失敗だと思う。サソリが食われたエピソードは、大半の読者が誰もが再利用のない使い捨てのネタと思って忘れてたはず。キャラの記号になるものしか覚えてないでしょ、こういう一話完結の作品では。
バキ[板垣恵介
班長も言ってたけど、今週載ってるのは奇跡。ストーリー的にはグダグダもいいところだけど、元々この漫画は一に格闘描写、二にキャラ、三四がなくてやっとストーリー。だから今回は満足。痛そうな蹴りがキマってれば許せちゃうんだよなあ、チクショウ。龍の戦い方は獅子座のアルデバランを思い出させる。
カバ[木村さとし]
登場人物が極端に少なく、岩壁という舞台のせいで野外なのに密室劇のような雰囲気がするのが面白かった。シンプルにまとまっていて、個人的には今週号で一番の当たり。
かりんと。[THE SEIJI]
ループに入らずに話が進んでいくラブコメはすごい貴重。普段はエロいエロい言ってばっかだけど、僕はこの作品は普通に良作だと思ってます。
<全体>
春の改変期を終えて、今までプッツン漫画の影で誌面を支えてきた良心的漫画が主流に。本来、チャンピオンは狂った漫画が売りなんじゃないです。作家にとって自由度が高いのが売りなんです。パワーのある漫画は減ったものの、アクメツカオシックルーンがあればまだまだ十分。ギャグが不足気味の方は裏表紙の強波動石の広告を読んでみることをお勧めします。

(オレだよオレ!オレオレ!コクダイ!)