29号

ノブオです。いきなりですが、俺は根っからのサンデー読者で、ジャンプは買ったことすらありません。なので今回通しで読むのも生まれて初めてで、各漫画の今までのあらすじや経過は全く知りません。正味な話、今回のレビューは嫌々やってます。っていきなり感じ悪いスタートですが、変に小粋な文章書こうとするより、自分のスタンスを明らかにしておきたいのです。それではどうぞ。

NARUTO-岸本斉史
台詞だけ追ってみると、どうも緊迫した場面のようだ。だがあまりその緊張感がこちらに伝わってこない。おそらく、コマ割りや文字(写植)の置き方がワンパターンで、似た様なコマばかり続いているからだと思う。絵には勢いがあるのに、バラし方がイマイチなのは残念。
デスノート-大場つぐみ(原作) 小畑健(漫画)
ジャンプではこれだけ読んでいます。今更これの面白さについて言及するのも無粋。俺がデスノートを何より凄いと思うのは、読者に「こうすりゃ解決すんじゃない?」みたいな突っ込む隙を与えないこと。それは論理の緻密さももちろんだが、そもそも読者にそんな余計な事を考えさせない位に構成が練られいることが一番の勝因ではないでしょうか。デスノートを読んでいる時、俺の頭はデスノートのことしかない。読者の心理をここまで操れる作家はそうはいないはず。さて、ついに冷静さを失った竜崎。次回が楽しみだ、ってこれ毎週思ってます。次回サブタイトル「恋心」なんだ?
ボボボーボ・ボーボボ-澤井啓夫
鼻毛とかでゲラゲラ笑い転げる年齢層は確かに存在する。そこをターゲットにするのは別に悪いことではない。それならそれで、もっとコロコロの漫画みたいに設定やコマ割りをシンプルにすればいい。もしそういった意図がないのであれば、今のギャグのレベルはちょっと低め。対象読者の焦点も定まっていない漫画をどう楽しめというのか。
テニスの王子様-許斐剛
見開き使ったコマを多用しているが、平綴じ雑誌は中心がへこむため、見開きのコマは大変見辛い(コミックスの場合も同じ)。だから、普通はここぞという場面でしか使わない。作者はそのことをちゃんと理解した上でやってるのだろうか。あと動きがすべて止まって見える。
BLACK CAT-矢吹健太郎
班内で唯一この漫画を愛していた幻鬼からコメントをいただきました。「八ヵ月後 キャラの髪形が変わっている 明日があるさ いかにもジャンプらしい打ち切りの形でこの漫画は終わった。果たして打ち切りだったのだろうか?確かにこの漫画は万年ジャンプの後ろの方にいたし、巻頭カラーなんて年に一回くらいだった。でもここまで続いたんだからさすがに打ち切りってことではないはずだ。黒猫は「あの漫画パクリだろ」という噂が絶たなかった。いや自分で見ててもこりゃパクリだろっていう場面があった程だ。そして俺は一つの結論に達した。もしかして矢吹先生はもうめんどくさくなって、今回は新連載速攻打ち切りエンディングをパクったのでは?それならこの終わり方も納得が行く。黒猫が終わったことにより、この作者はジャンプで二作品を書き上げたことになる。三作目もジャンプで連載するんだろうか?個人的な意見だが、毎週は書かなくていいから月刊に行ってみてはどうだろう。ウルジャンなんて調度いいじゃん。エースもいいよ。とにかく、矢吹先生の次回作をお楽しみに!」ほめてんだかけなしてんだか。でもジャンプでここまで続いたということは、並の漫画じゃないのだろう。お疲れ様でした。
いちご100%-河下水希
今回、桂作品に同じような話があった気がする。このポジションの需要は今も昔もほとんど変わらないのかと思うと、なんだか少しだけ嬉しい。少しだけ。
オレがゴリラでゴリラがオレで-ゴーギャン
読切ギャグマンガ。「かわいい=皮いい」「ぶつかった衝撃で精神入れ替わり」「学園のアイドル」うーん。「ゴーギャン」というペンネームも、うーん今更。「歴史は繰り返す」という諺はギャグマンガだけには通用しない。だったら二十年前のジャンプに載ってたらヒットしてたのか?うーん。
まとめ
冒頭でも言ったが、今回初めてジャンプを全部読んだ。これから続けて読んでみたい漫画と言ったら、「スティール・ボール・ラン」(面白そうな匂いを感じた)と「デスノート」くらいしかなかった。まあ今号しか読んでいないからというのもあるが、それ以外の中堅〜一部看板(弱小はジャンプにはないだろう)の漫画は、どれも同じに見えてしまった。この層は、ジャンプの開発した「これで面白くならないはずがない」的なマンガテンプレートを少しいじってはめているだけのような気がする。そういう意味では安定しているとも言えるが、もっと突き抜けたものが欲しいところ。以前サンデーレビューで、「サンデーは不安定」と書いたが、こんな安定なら正直いらないと思う。

Gショックラバコレゲット!ノブオ)