34号

RAINBOW阿部譲二 柿崎正澄
バンドもの。だがBECKとはかなり色が違う。もっと泥臭いかんじ。だがこれもバンドである。BECKはロックの才能を描くがRAINBOWは芸能界と音楽のきれいごとではない関係を描いている。
クロサギ 黒丸 夏原武
人をだますのが白鷺。異性をだまし金銭を巻き上げるのが赤鷺。黒鷺はその鷺達を食らう、というストーリー。個人的に注目しているマンガである。主人公黒崎が鷺を狩るのはあくまで私怨である。がそれゆえに変に主人公を偽善者にすることなく裏の世界を描いている。
絶望に効くクスリ 山田玲司
ここのところヒット作にめぐまれなかったが掲載順を見る限り人気はそこそこありそうで、信者のおれは一安心である。内容的には単行本のおまけマンガをインタビューという形で再構成させている感じ。こういうと説教臭いと思われるかもしれないが山田のある意味謙虚ナ姿勢がそれをギリギリで回避している。でも信者としてはストーリーマンガでいいものを読みたいのが本音。
ラプラス 窪之内英策
絵がきれいつうのとじゃんけん以外特にどってことなかった。
初蜜 山田たけひこ
ちょっと変わった性癖の女の子に誘惑されるつうだけの話なのになんともいえない迫力があった。これがマンガで魅せるということか。単行本でこのわけわからなさを確認したい。
なんてっ探偵アイドル 北崎拓
こころの底からどうでもいい最終回でした。
総評
なんか一時期サンデーでみた作家がちらほら。ただし原作がついて作家本来の色とは少し違う作風にされている。まるでマガジンみたい。編集部の方針が強く感じられる誌面だった。かつての新井英樹だの山本英夫だの山田芳裕だのいたころとは雑誌として読みやすくなったが確実につまらなくなった。ただちょこちょこおもしろそうな作品は依然よりでてきたような気がする。

(心は15才、身体は既に25才 丸木戸茶度)