潔く柔く いくえみ綾
前編50ページとボリュームたっぷり。さすがいくえみ、安心して読める。嫌な話になりがちなグループ恋愛ものだけど、抑制が効いていて、かつクッキーの色にもあわせている。
恋する救急箱 加藤友緒
1ページ目から嫌な予感はしてたんだけど、なにコレ?いくえみ読んだ後じゃあヘタ過ぎて読めない。「おまたせ連載再開」って、このレベルで連載させてたのか…。高校のチアリーディング部が舞台で、先輩どもは「男命!」でやる気なし!まあ設この設定はベタだけど、やりようによっちゃもっと面白くなるはずなのに、陳腐なセリフ・陳腐な設定・陳腐なストーリー展開で、全然説得力のない作品になっている。久しぶりに商業誌より同人誌のほうがオモシロイんじゃないかと思ってしまった(一瞬ね)「ウチら」とか言ってんじゃねい。絵が描けない人がチアリーディングなんて描こうとしないでください。
ジグザグ丼 石田拓実
生協のピビンパ丼、なかなかんまいよ。まあ乗ってる野菜がナムルじゃなくておひたしじゃねーかとか、そぼろのせいで味濃すぎるとか、みそ汁と小鉢までついてちゃしょっぱくて逃げ道ねーじゃんかとか、温玉だと全体がユルユルになっちゃうとかいうことは全然別の丼ぶりに話しであって。「出生のヒミツ」的な話がここ何ヶ月か続いていますが、いいかげん前に進んでほしいなーなんて。
空の息吹、草の声 谷川史子
(ネタバレするよ)おっといきなり新婚旅行―?!しかも花嫁は17さーい!?死んだけどね。掌編2連作のその1です。
HoneyBitter 小花美穂
月刊で読むのにちょうどいい質とボリュームの見本のように感じた。「あー、小学生のとき毎月楽しみにりぼん読んでるのってこんなカンジだったなー」と思い出す。
月刊カルトライフ 繭古タケヨシ
エンストかと思ったらパンスト!クッキーギャグの中では面白いほう。おもしろいときとそうでないときのバラツキがけっこうある作品だけどね。今回はビミョー。でもセンスあるんじゃないかとヒソカに思っておりまふ。絵もすっきりしてるし。
石田衣良の人生相談室
マンガじゃないけどな!毎回相談内容が奇妙です。今回は「好きな人にふられたが、そのあと体だけの関係が続いている。食事したり遊びに行ったり、付き合ってるっぽいこともしているのですが、もう一度はっきりきいたほうがよいでしょうか?」セ・フ・レ・じゃん!松田奈緒子(レタスバーガープリーズの人)のイラストが良い。
カラフルパレット あいざわ遥
りぼんを読んでいた小学生時代、ちょっとオトナっぽいマンガかく人なんだなーとハナ垂らしながら思ってました。同棲カッポーの生活での微妙なスレ違いが今回のテーマでした。「あるある」と深く共感したり。自分のペースを守りながら、相手のペースも尊重して一緒に生活するっていうのはムツカシイんでしょうね。
きせかえユカちゃん 東村アキコ
げんしけん内での人気(?)の割には、掲載順がいつも中盤以降な気がします。ジャンプとかとはシステムが少し違うのかもしれないけど。今回もユカちゃんの作詞センスが光る。でもシリアスシーンも取り入れて、バランスがとれ、落ち着いた回だった。
キラキラ100%~ショック27%~ 水沢めぐみ
「恋する救急箱」読んだあとだからよく思えるってわけではないと思うんだが…?。でもありきたりでありながら丁寧で、またしてもりぼん時代を思い出すのであった…。(なんか褒めてる?)
あのコと一緒 藤末さくら
クッキーで男子のオネイニーシーンを見せられるとは思いもしなかったぜ。いや、しかし、アレだね。近頃の女子高生っていうのは…(以下略)いつも不思議なんだが、今の高校生ってのは気軽にラブホ行けるほど金持ってるもんなのかい?「向こうのスーパーのほうがにんじん一袋20円安っしーい!」とか言ってる大学生としてはちとギモン。
ちよちよ 森名リリー
クッキー賞受賞作だそうです。オープニングが「こんにちは、とり肉大好き薫子です」だって。そしてコーコツとした表情でケンタッキーフライドチキンをむさぼる女の絵。話はアレだ、ノブオダイスキ「チキンパーティー」ですよ。立派なクッキーギャグ作家に成長してください。
まとめ
今月はNANAが休みだったのを、いくえみで格・ボリュームを持たせたようだ(かろうじて)。それにしても連載作品がちょくちょく休んでいて、雑誌としての統一感に欠ける。前回のお話忘れちゃうYO!でも前後編シリーズや読みきりは毎回楽しみにしてます。いい作家連れてくることもあるからねー。で、来月はNANA関係の付録ついてくんのか…正直イラネ。(みんなもう夏休み、なの?pasomix2004)