ハワイのブルーマーリン
これは愛蔵版で読んだとこだったから、けっこう山場なとこだけど内容にはすんなり入れた。巨大なカジキのデビル・ソードを追い求めるキャプテンエイハブが渋くてすごいいい味出してるんだけど、それ以上にこのデビル・ソードがかっこイイ!!背に3本のギャフを刺したままエイハブや三平に向かってくる姿は魚ながら熱い信念を感じさせる。このマンガは完全にキャラクターがストーリーを引っ張っていくタイプだと思うが、この場合それは人間たちだけではなくデビルソードも当てはまる。魚にあそこまでの迫力を与え、ストーリーを引っ張るキャラクターの一人にしてしまうのは矢口先生の技量と言うべきだろう。
三平INカムチャッカ2004
書き下ろしということらしいが、今回は魚紳さんメイン。見開き6ページ近くまるまる魚紳さんということできっと私はニヤニヤしてただろうな。ラインが目立つフライフィッシングは、やっぱり絵にすると映える気がする。そして魚がかかったあとに魚紳さんが漏らした「クッ!!」の一言もたまらない。そのあとに谷地坊主を見ると、魚紳さんでうっとりしてた気分が台無しだが、それでも引きが上手いので次号がちょっと気になる。谷地坊主には何がかかったのか!?なんて。
毛バリの神サマ
相当初期の作品。フライフィッシングについて素人にもわかりやすく教えてくれる。途中で入る作者の解説もありがたい。ここでも見られる雄大な自然の風景は私なんかの田舎者には懐かしい光景だけど、都会の人が見たらあこがれるのだろうか。多分日本人はこの憧れと懐かしさのどっちかをこのマンガに感じるんだと思う。誰にでもあてはまることだから、今までずっと愛されてきたんだろう。次回はいよいよ毛バリを使うゼ!
ススキ河原エレジー
刑務所から脱走してきた男が、秋の夜に三平と出会い1日だけの鮎釣りを行うという話。脱走犯とかは別にどうでもいいんだけど、やっぱり鮎つりは連載第1回の話でもあるし、矢口先生も何か特別な思いがあるのかもしれない。そして後半の「昔からつりの好きな人に悪人はいないって言う!」というセリフに改めて三平のやさしさを感じた。でもそいつに人質にとられてるときにいうセリフじゃないとは思うけど…。
終わりに
今でも好きなこの作品ですが、やっぱり三平はいいです。永遠の釣りキチ少年という設定が都会の生活で疲れた心を癒してくれるんですよ!当時(中1)は三平大好きだったんですが、今は魚紳さんで楽しめそうな気がしてきました。カップリングとかなしに魚紳さんと三平のコンビも好きですし(もちろん一平じいさんやユリッペも)、本当にいろいろな角度から楽しめるマンガだと思います。初めて買った愛蔵版は一平じいさんが死ぬ最終巻だったりと、いろいろな思いがつまった「釣りキチ三平」が大好きです。(へ〜ちょ)