黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)

黒博物館 スプリンガルド (モーニング KC)


19世紀、霧の都ロンドン、といえば、そう、切り裂きジャック
と、思いきやこいつは「バネ足ジャック」だそうだ
眼は鬼灯のごとく、口からは炎を吐き、甲高い笑い声を発し、爪は鋭く、足はバネになっている、いかにも伏線いっぱいの設定


バネ足は夜な夜な貴婦人方を、ただ驚かせて去っていった
しかしある日を境にぱたりとその消息を絶った
ここまでで爪とバネ足が役に立つ


3年後、夜道に女性が殺された
目撃情報から犯人は3年前に姿を消したバネ足ジャックに間違いない、そう睨んだ目暮ロッケンフィールド警部はバネ足ジャックの正体と思われる貴族ウォルターの下へと向かう


さてそのウォルターの家には3年前に雇われたというメイド、マーガレットがいた
ウォルターは3年前、自分が最期にバネ足を演じた日のことを思い出す―
ここで当然爪とバネ足が役に立つ


所変わってこれまた某貴族邸
ウォルターはバネ足を作ったボーモンに、バネ足は自分が持つものだけか確認しに来ていた
ボーモンはバネ足はウォルターの持つものだけであると答えた
ところがその夜、またもバネ足が現れ、マーガレットが襲われる―
ここでもまた爪とバネだけ役に立つ


さぁてネタばれ
バネ足ジャックことウォルターと偽バネ足ボーモンが戦う
とにかく戦う
その戦闘シーンは
まぎれもなく
からくりサーカスのそれであった!!
てかこの見せ場でも爪とバネ足しか役にたたねぇ!!!!!


サスペンス風の筋立てでありながら、推理性も怪異性も皆無
カラーページで顔のアップまで使って説明された、炎吐いたり目が赤かったりする伏線も全く役に立たず、ほとんど威嚇専用
なんというギャグセンス―


でも、都市伝説好きにはたまらないですよ







地味に追記
 句読点が極端に少ないのは気のせいですよ
使い方がわからないわけでもないですよ・・・